日本海側に雪が多い理由は「対馬海流の上を季節風が吹くから」日本海側に雪の多い理由冬、日本海側に雪の多い理由は、冬の間、大陸から北西の季節風が吹くのですが、その季節風が日本海をわたってくるとき暖流の対馬海流からの水蒸気を吸い湿った空気になり、この湿った空気がもととなって雪雲ができるからです。 一般的に11月から2月の期間、つまり冬になるとユーラシア大陸のシベリア気団が発達し西高東低の気圧配置となり、大陸から日本に向かって乾いた風が吹いてきます。これを北西の季節風といいます。 この乾いた風は日本海を越えるとき、暖流の対馬海流から温泉の湯気のように昇(のぼ)ってくるたくさんの水蒸気を吸い湿った空気になります。
この湿った空気がもととなり雪雲が発生し、冬、日本海側は雪が多くなるのです。 大雪になるメカニズム日本海側の大雪の降り方は2パターンあります。 1つは、平野部に雪がたくさん降る里雪(さとゆき)です。 もう1つは、冬、山間部に雪がたくさん降る山雪(やまゆき)です。 「里雪型の大雪」になるか「山雪型の大雪」になるかは、「北から寒気」の位置で決まります。 「北からの寒気」が日本海まで南下してくる場合は、平野部に雪がたくさん降る「里雪型の雪」になります。 「北からの寒気」があまり南下してこない場合は、山間部に雪がたくさん降る「山雪型の雪」になります。 それぞれ、どのようなメカニズムで雪が降るのか説明していきます。 「里雪型の大雪」が降るメカニズム冬になると西高東低の気圧配置となり、ユーラシア大陸から日本に向かって冷たく乾いた風が吹いてきます。この風を北西季節風と言います。 そして、日本海側には10℃以上と暖かい暖流の対馬海流が流れています。 冷たく乾いた北西季節風が日本海を越えるとき、暖かい暖流の対馬海流から昇ってくる水蒸気を吸って湿った空気になります。 このとき、「北からの寒気」が日本海まで南下してきているとします。 「北からの寒気」が日本海まで南下してきている場合、日本海上で雪雲が発達し、平野部に大雪を降らせます。里雪型の雪の場合、山間部については、雪は降るのは降りますが、あまりたくさん降りません。 「山雪型の大雪」が降るメカニズム冬になると西高東低の気圧配置となり、ユーラシア大陸から日本に向かって冷たく乾いた風が吹いてきます。この風を北西季節風と言います。 そして、日本海側には10℃以上と暖かい暖流の対馬海流が流れています。 冷たく乾いた北西季節風が日本海を越えるとき、暖かい暖流の対馬海流から昇ってくる水蒸気を吸って湿った空気になります。 このとき、「北からの寒気」が日本海まで南下してきていないとします。 「北からの寒気」が日本海まで南下してきていないので、日本海上で雪雲はあまり発達しません。その結果、平野部では、雪はあまり多くは降りませんが、その代わり山で雪雲が発達し、山間部に大雪を降らせます。 以上のように、日本海側の雪の降り方には、「里雪型の雪」と「山雪型の雪」の2つのパターンがあるのです。 まとめ冬、日本海側に雪が多い理由は、冬の間、大陸から北西の季節風が吹くのですが、その季節風が日本海をわたってくるとき暖流の対馬海流からの水蒸気を吸い湿った空気になり、この湿った空気がもととなって雪雲ができるからです。 そして、日本海側の大雪の降り方は2パターンあり、北からの寒気が日本海まで南下してくる場合は平野部に雪がたくさん降る里雪型の大雪が降り、北からの寒気があまり南下してこない場合は山間部に雪がたくさん降る山雪型の大雪が降るのです。 |